母乳育児をしていると、誰でも気になり始めること。それは、いつまで母乳育児を続けるのか?
生後半年頃から赤ちゃんの離乳食が始まり、1歳半になる頃には1日3回のご飯を食べるようになります。そうなると、食事から栄養を摂取することになり、母乳は栄養面では必要なくなります。
でも1歳半を過ぎても母乳を飲み続ける子供は意外と多く、私も長男は2歳半まであげていました。
この記事では、いったい母乳育児はいつまで続けるべきなのか?また、母乳はいつまで出るものなのか?さらに、母乳の栄養や、赤ちゃんの精神安定について書いています。
目次
みんなは母乳育児をいつまで続けているのか?
世界保健機構(WHO)では、2歳までは母乳をあげることを推奨しています。そして世界の平均的な断乳年齢は4歳2ヶ月だとか。
日本では4歳まで母乳をあげているのは珍しく、「赤ちゃんが1歳になる頃には母乳の栄養がなくなるから、断乳しましょう」と言われていた時期もあったために、1歳くらいで断乳をする方が多いようです。
ただそれも少し前の話であり、最近は2歳を過ぎても授乳を続けているママが増えてきています。私の周りでは、子供が2歳を過ぎても、夜の入眠前だけ授乳し続けている、という方が多いです。
母乳に含まれる栄養は徐々に減るのか?
少し前までは「母乳の栄養は1年でなくなる」などと言われ、子供が1歳になったら断乳をしてフォローミルクをあげるママが多かったようです。ですが、母乳に含まれる栄養が一年で無くなるということはありません!
「母乳の栄養は1年でなくなる」と言われたのは、ミルクメーカーがミルク販売促進のために広めたことだと言っている方もいますが、真意はわかりません。
母乳は白い血液とも言われ、ママが食べたものが血液となり、その血液が加工されてできるのが母乳です。だから、産後1年以上過ぎたとしても、母乳に栄養がなくなるということはないのです。
いつまでもビタミン、ミネラル、たんぱく質、脂質などの体を作るための栄養と、健康を保つ免疫成分が母乳には含まれています。
ただ、赤ちゃんが1歳になると、乳児から幼児へと成長し、母乳だけでは補いきれない栄養が出てきます。その栄養は、食事から摂取する必要があるので、離乳食を与える必要が出てきます。
WHOのガイドラインによると6ヶ月から12ヶ月の赤ちゃんには必要なエネルギーの半分、12ヶ月から24ヶ月の子供には必要なエネルギーの3分の1を母乳から摂取しているようです。
母乳はいつまでも出続ける
母乳は赤ちゃんが飲めば作られる性質のため、授乳を毎日続ける限り出続けるものです。断乳して3日から1週間ほどすると、もう母乳は必要ないことが体にわかり、出なくなるようです。
職場復帰などで、日中に授乳することがなくなっても、体はそのリズムに対応して、昼間は母乳の生成量が減り、朝と夜だけに作られるようになります。なので、子供と離れる時間が長くても、おっぱいがカチカチになって痛くなる。。。なんてことは最初のうちだけで、数日経てばなくなっていきます。
授乳は赤ちゃんの精神安定剤
ママとぴったりくっついて、温かい母乳を飲むのは、赤ちゃんにとっては大切なスキンシップであり、精神安定につながります。
赤ちゃんは、お腹がすいたり、喉が渇いたとき以外でも、何か寂しいときや、不安なとき、怖い思いをしたときなどにもおっぱいを欲しがります。
ママの柔らかいおっぱいに直接触れて、ママに見つめられながら温かい母乳を飲むのは、赤ちゃんにとってはとても気持ちのいいものなのかもしれません。
赤ちゃんが乳首を吸うことで、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンというホルモンが分泌され、ママのストレス緩和にも繋がります。
寝ているだけだった赤ちゃんは、成長するに従い行動範囲が広がり活発になっていきます。そうすると好奇心も旺盛になる一方、不安や恐怖を感じる場面も増え始め、そんなときは大好きなママに頼りたくなるのは自然なことなのですね。
いつまで続けるかは個人差がある
WHOが2歳まで母乳をあげ続けることを推奨していても、様々な理由から2歳以前で断乳する方はたくさんいます。
世間ではこれが普通だから、と言って断乳し、断乳に失敗してしまったママをよく見かけます。断乳にはそれなりの覚悟が必要なので、周りの意見や平均的数値などは気にせずに、しっかりと自分の意思でやめるタイミングを決めることが大切だと感じます。
Mama Nicoppe調べでは、以下のような理由で1歳以下で断乳をしたママが多いです。
1歳以下で断乳した理由は?
- 次の子供の妊娠準備、または妊娠をしたから
- 職場復帰のタイミング
- 他人に預けるから
- ママが薬を飲まないといけない状況になったから
- お酒を飲みたいから
1歳未満で断乳するママは、それなりの理由があることが多く、逆に特に理由がないと1歳を過ぎてもあげ続けるママが多いようです。
体験談 2歳半まであげてました
小さい口を大きく開けて、一生懸命おっぱいを飲む我が子の姿は、とても可愛いですね。そんな可愛い姿のせいで、私は長男を育てているとき、なかなか断乳ができませんでした。もうちょっともうちょっと、と思いながら、1歳半で断乳するつもりでいたのに、結局2歳半まであげ続けていました。
2歳半なんて、普通にご飯を食べるので母乳はただの精神安定剤の役割だったと思います。
昼間は仕事をして、息子は保育園に行っていたので、授乳することはありませんでしたが、登園前の朝と、夜寝るとき、さらに夜中には何度も授乳していました。
断乳したら、夜は起きなくなると聞いていたので、早くやめたかったけど、なんだか可愛そうな気もして決心できずにいました。
でもだんだんと夜中に起きる回数が増えて、仕事があるのに寝かせてもらえないのは辛くて、息子が2歳半の時に決心して断乳しました。
2歳半だと言葉が通じるので、断乳はかなりスムーズで、泣くこともなく、あっさりとやめられました。断乳してすぐに、夜中に起きなくなり、もっと早くやめれば良かったなーと思ったものです。
まとめ 断乳時期は自分のタイミングで決めるべき
母乳育児をいつまで続けるかは、自分のタイミングで決めるべきです。どんなに世間や周りの人たちが、「〇〇歳まであげたほうがいいんだよ!」「〇〇歳には断乳した方がいいんだよ!」と言っていたとしても、それが絶対に正しいというわけではないのからです。
知識や常識から決めるよりも、赤ちゃんとママの性格や関係性はみんな違うのだから、それぞれのタイミングで決めたほうが、ママの気持ちも楽になります。断乳のときは、赤ちゃんに大泣きされる可能性もあるので、絶対にやめるぞ!という覚悟がないと辛くなる場合もあるのです。
また、母乳はいつまでも栄養があり、赤ちゃんの精神安定剤にもなるので、1歳をすぎたら断乳しなきゃ!などと、気にする必要は皆無です。